裕好さんに新たな刺客が!先月の坂田嘉六氏(50歳)に続いて今回はぐっと若返り、福島大学付属中学校に通う加藤友紀君(15歳)が修行者としてお目見え、一日から三日まで寝食を共にします。
 お寺での生活は、見るもの聞くもの初めてのことばかり、その様な中、禅のカリキュラムに沿った修行をおくることは決して容易なことではないと思いますが、非日常の世界に身を置き、生活をまるごとお任せできる心地よさを味わってもらえれば、苦しい修行というイメージも、実は安楽へのいざないであったものと認識を新たにする事となります。
とは言えなにぶん十五歳です。ほんの数日受験勉強も一休み。しっかりと自分を見つめ直して頂きます。知識偏重の頭を解放し、心と身体にたっぷりと栄養を蓄えて欲しいものです。今日もまた作務(掃除)に追われる一日の始まりです。
−タイムスケジュール−
AM4:30 目覚ましセット
  4:45 起床
  5:10〜25 境内掃除
  5:30 坐禅
  6:20 朝課(朝のおつとめ)
  7:00 朝食
  8:15 作務開始
       高箒を使っての境内清掃
  8:30 寺に面する国道県道の清掃
  10:00 墓地内参道のゴミ収集
  11:00 日中諷経(昼のおつとめ)
        お経の練習
  11:30 昼食
  12:45 山内の草引き
  15:00 本堂の清掃
  16:30 晩課(夜のおつとめ)
  17:00 坐禅
  18:30 夕飯(自炊)
 ―本人談―
 あるきっかけで始めた仙林寺での坐禅、週に二度のペースでひと月が過ぎ、また今回夏休みを利用した四日間の修行生活を終えた今でも、坐禅の四十分間はとても長く同じ姿勢を保つことは出来ません。
 作務では境内での掃き掃除の時、住職さんは「ゴミが見えてなくても掃く」とわけの判らない事を言います。その後境内付近の歩道や墓地内の清掃を先輩の裕好さんと一緒にしました。
 裕好さんの「明日の事より今やるべき事に成りきれば後悔しない。」という言葉が心に残っています。また初めての夕食作りも体験しました。野菜を炒めたり魚を焼いたり家ではできない経験をしました。
 四日目の夕方には本堂のお釈迦様の前で、迎えに来たお父さんと焼香をし住職さんから終了証をいただきました。
 受験勉強なしで過ごした四日間でしたが、忙しい中にも落ち着いた静かな時間が過ごせたような気がします。裕好さんとそして仙林寺で過ごした経験を大切にこれからの生活に生かしたいと思っています。
―副住職よりー
 裕好さんとの泊りがけの修行でした。受験を控えた大切な時期に、たとえ四日間とはいえ勉強なしの時間を作るのはそれだけで勇気のいる事と思います。ただ親御さんにもまた友紀君にとっても、かけがえのないこの時をお寺での修行という形で過ごされた事は決して無駄にはならないものと思います。「今この時、本当にやるべき事は何なのか」人から与えられた作務をこなしているだけで良いのか、四十分間の坐禅を退屈な時として過ごしているだけで良いのだろうか、自分で考え自分で行動する事の大切さに目覚めなければならない年齢でもある友紀君。今回の経験を通して是非是非「一歩前へ!」