葬送儀礼に携る者として、ご遺族様に納得いただけるより良き葬儀を、との共通認識を持ち、今回の勉強会を催しました。
 僧侶と葬祭業者という事で、勿論設定日は友引を選ぶのが無難、ということで13日9時から2時間ほどの勉強会となりました。勉強といえばまずは基本から。葬儀と告別式の違いをあらためて確認すると共に、民俗学的な見地からその起こりを学びました。その中で、葬儀は宗教的な儀式であり、告別式は社会的な儀式、つまり儀式の位置付けを考えれば、お互いの住み分けもまた協力を必要とする部分も見えてまいります。
 また、葬儀は遺族が故人への想いに集中する時間、告別式は参列者への感謝を示す場所と本来全く心の持ちようが違うもの、性格の違う儀式が参列者やご遺族側優先の目線を汲み取ったところに同時進行という現在の形が出来上がったものでしょう。
経済の著しい成長や、医学の発展により人の死をタブー視する社会通念を作り上げた事実は事実として、誰もが避ける事が出来ない人としての営みとすれば、これは真摯に向き合い、ご遺族癒しのプログラム(葬送儀礼)を歩むステップのお手伝いをさせて頂く、その様な認識が葬儀に携る者にとって必要なのではないか。
 そしてまた「誰の為の葬儀なのか」参列者への感謝の思いは持ちながらも、ご遺族、何よりも故人の為という大前提があります。とかく自分本位に物事を考えがちな私達現代人ですが、人の死という厳粛な事実に立ち会う時、その時ばかりは故人の為だけに時間を提供する供養の心で臨みたいものです。
 故人のいつか来た道を思いの中で辿り、また私達がいつか行くであろう道に思いをめぐらす事は、いまや遠い昔の言葉のようになってしまった品格や礼節を学ぶ大切な機会ともなり得ます。例えこの世とあの世に別れても何かを教え続ける存在がある。その様な余韻を感じることができたのなら、故人もさぞや浮かばれる存在へとご成仏されたものと存じます。
 このように考える時、葬送儀礼は、何よりも故人御仏様のため、仏様の歩みに目線を合わせる努力が、葬儀に携る者全てに求められます。認識の再確認そしてマニュアルに慣れ過ぎない努力を怠らずに大切な儀礼に接して行きたい。双方思いを深めた二時間でした。