十日、本年のご詠歌事始めの日となりました。そして併せての新年会、更にまた、講員として永年ご修行されている五十嵐トキさん米寿の祝賀会となりました。
 住職より心ばかりのお祝いの品が贈られ、喜びのご挨拶をいただきました。月に二度の例会も欠かす事無く参加され、凛としたお唱えは変わることがありません。矍鑠(かくしゃく)としたお姿に励まされる講員さんも多いのではないでしょうか。
 ところで「鑠」という字、あまり目にする事がありませんが漢和辞典によれば金属を熱して溶かすとあります。三十人を超える大所帯の長老として、また教師としての経験に裏付けされたご意見番として、講員さんそれぞれの個性を尊重しながらも最後は同衆としての統一感をまとめ上げられます。あたかも様々な金属の融点を調節しながら、溶かし込む技術を心得ている熟練技術者の面持ち、まさに矍鑠揚々のお姿です。これからも変わらぬご指導ご協力をお願いしたいと思います。おめでとうございました。
 さて、場面は新年会いよいよ宴となりますが、特製卵酒で酔いが回らぬうちにちょっと嬉しいお知らせ、すでに皆様にはお馴染みの裕好さん(昨年八月より永平寺別院にて修行中)からお便りが届きました。
新年の挨拶文と併せて寿餅(じゅびょう)をご披露し、道場での年末年始の行事を説明し、また伝統的な行事を通して、師と弟子の絆の大切さを確認するご縁の有難さなどのお話をさせていただきました。伝統を伝えるのには適齢期の皆様です。今、伝承の習わしを嫁がせなければ、しきたりという子孫も減少の一途を辿ります。こちらも少子化対策が急がれるようです。